防水工事の目的や施工箇所は、建物の種類や構造によって大きく異なります。
戸建て住宅では、雨漏りを防ぎ、住まいの劣化を防止することが主な目的です。施工対象としては、屋上やベランダ、バルコニーのほか、浴室や外階段、外壁などが挙げられます。
マンションにおける防水工事は、共用部分である屋上、外廊下、バルコニー、階段、外壁などに対して行われます。そのため、工事を行うには管理組合での決議が必要です。工期の調整や居住者への周知といった対応も必要になるため、早めの準備と段取りが欠かせません。
工場や倉庫の場合は、防水工事の範囲はさらに広くなり、主に屋根や外壁に対して施工されます。加えて、業種によっては床面や排水ピットまわりなどにも防水処理が必要です。
また、稼働中の製造ラインへの影響を最小限に抑えるなど、業務に支障をきたさない工夫も必要で、工程の調整にも配慮した施工計画が求められます。


防水工事とは、建物の内部に水分が入り込まないようにするための工事です。
屋上やバルコニー、ベランダ、外階段や浴室、また外壁でも必要に応じて防水工事を行います。これらの場所は、新築工事の際にしっかりと防水が施工されている場所ですが、年月の経過に伴い防水が劣化すると建物内部に水が浸入するため、タイミングをみてメンテナンスが必要です。
建物内部に水が入ってしまうと、柱や鉄筋といった構造体の腐食、カビの発生と健康被害、壁紙など内装材の剥がれやシミ、電気配線への影響(漏電)といったリスクにつながります。防水の劣化は気付きにくいのが難点ですが、それだけに耐用年数を考慮して定期点検やメンテナンスを行うことが重要です。
屋上やバルコニー、ベランダ、外階段や浴室、また外壁でも必要に応じて防水工事を行います。これらの場所は、新築工事の際にしっかりと防水が施工されている場所ですが、年月の経過に伴い防水が劣化すると建物内部に水が浸入するため、タイミングをみてメンテナンスが必要です。
建物内部に水が入ってしまうと、柱や鉄筋といった構造体の腐食、カビの発生と健康被害、壁紙など内装材の剥がれやシミ、電気配線への影響(漏電)といったリスクにつながります。防水の劣化は気付きにくいのが難点ですが、それだけに耐用年数を考慮して定期点検やメンテナンスを行うことが重要です。
防水工事には、工法によっていくつかの種類があります。まずは防水工事の種類と特徴を簡単にご紹介します。
- 防水工法
- 適用される場所
- メリット
- デメリット
- ウレタン防水
- 屋上、ベランダ、外階段など
-
・複雑な形状でも施工できる・継ぎ目がなく仕上がりがきれい・比較的コストが安価
-
・施工に時間がかかる・腕の良い職人に施工してもらうことが大切
- FRP防水
- 屋上、ベランダ、バルコニーなど
-
・丈夫で耐久性が高い・傷に強い・工期が短い
-
・広範囲の施工には向かない・下地の状態によってひび割れが起こりやすい
- シート防水
- 大型建物の屋上、工場、倉庫など
-
・防水性能が安定している・工期が短い
-
・広い場所でないと施工できない・戸建て住宅など複雑な形状には向かない
- アスファルト防水
- ビル屋上、地下、橋梁など
-
・耐久性、防水性いずれも高い・長持ちしやすい
-
・施工時に煙や臭いが出る・重量があり、一般住宅にはオーバースペック
このように、防水工事は種類によって特徴もさまざまです。施工場所の広さや形状に合わせて工法を選ぶと良いでしょう。


防水工事は、建物を雨水から守る重要な工事であり、定期的なメンテナンスが欠かせません。
基本的には、前回の防水工事からの経過年数を目安に、点検や補修のタイミングを判断します。ただし、状況によっては耐用年数に満たなくても劣化が進行している場合があるため、早期の対応が必要です。
以下に、代表的な防水工法ごとの耐用年数と、点検が必要となる劣化のサインをまとめました。
基本的には、前回の防水工事からの経過年数を目安に、点検や補修のタイミングを判断します。ただし、状況によっては耐用年数に満たなくても劣化が進行している場合があるため、早期の対応が必要です。
以下に、代表的な防水工法ごとの耐用年数と、点検が必要となる劣化のサインをまとめました。
- 防水工法
- 目安年数
- 劣化のサイン
- 内容・理由(解説)
- ウレタン防水
- 約10年
- 表面に細かなひび割れが見られる
- 紫外線や風雨で表面が劣化し、細かいひびが生じるとそこから水が浸入する恐れがあります。放置すると構造部に影響を及ぼす可能性があります。
- FRP防水
- 約15年
- 塗膜がふくれている・膨らんでいる
- 防水層が膨らむのは、下地との密着不良や水分の侵入が原因です。塗膜が剥がれる前兆で、防水性能が著しく低下します。
- シート防水
- 約20年
- 排水口の詰まり・水たまりができている
- 排水が詰まると水が溜まり、接合部やシート端からの浸水が起きやすくなります。落ち葉やゴミの蓄積も要注意です。
- アスファルト防水
- 約25年
- 天井や壁に雨ジミ・黒ずみが現れている
- 室内に症状が出ている場合、防水層を超えて水分が建物内部に達している可能性が高く、早急な対応が必要です。
- 工法不明
- 10年以上
- 表面が劣化している・変色や粉化が見られる
- 工法が不明な場合でも、10年以上経っているなら点検が必要です。表面の変化は防水機能の低下サインで、雨漏りにつながる前に対応が求められます。

防水工事を依頼する際は、事前にいくつかのポイントをチェックしておきましょう。
まずは施工範囲と、使用する材料、防水の工法です。どの範囲で、どういった工事が行われるかを知っておくことは、次のメンテナンスまでの期間をおおまかに把握することにつながります。
合わせて工事の保証内容とアフターサポートの対応についても確認すると良いでしょう。
見積もりには材料費や足場代などの明細が細かく書かれているかどうかもチェックのポイントです。全て一式で明細が書かれている場合は、内訳が不明瞭で信頼性に欠けるともいえます。
施工のスケジュール、かかる日数に加えて、近隣への配慮挨拶や説明があるかどうかも確認しておくと安心です。
まずは施工範囲と、使用する材料、防水の工法です。どの範囲で、どういった工事が行われるかを知っておくことは、次のメンテナンスまでの期間をおおまかに把握することにつながります。
合わせて工事の保証内容とアフターサポートの対応についても確認すると良いでしょう。
見積もりには材料費や足場代などの明細が細かく書かれているかどうかもチェックのポイントです。全て一式で明細が書かれている場合は、内訳が不明瞭で信頼性に欠けるともいえます。
施工のスケジュール、かかる日数に加えて、近隣への配慮挨拶や説明があるかどうかも確認しておくと安心です。